公務員からIT業界へ転職そして、フリーランスのITエンジニアになった私の体験談

公務員からIT業界へ転職そして、フリーランスのITエンジニアになった私の体験談

競争倍率が高く難関ともいえる公務員試験に合格して、憧れの公務員になってはみたものの、思っていた仕事とは違う、他にやりたいことができたという公務員の方は以外と多いのではないでしょうか。

そういった悩みを持ちつつも、親に相談すると、「公務員は安定していて、恵まれているのだから文句は言ってはいけない」だとか、友人や職場の同僚、上司に相談してみても「公務員から民間企業に転職してもうまくいくわけがない」などと言われて、悩みは増すばかりではないでしょうか。

はじめまして。yunosukeと申します。

私は工業高等専門学校(高専)卒業後、公務員となり4年間勤務しその後、公務員を辞めて民間企業(IT業界)に転職し、6年の経験を積みフリーランスのWebエンジニア兼ディレクターとなりました。

公務員を辞めて、IT業界に転職してからもう10数年となります。

私自身も公務員を辞める前には、上述したような悩みを抱えていました。

本記事では、現在、公務員を辞めたいと考えており、同様の悩みを持たれている方々に向けて、私が公務員から民間企業に転職し、解雇され、そして、フリーランスになるまでの過程と、そこでの経験や学びを紹介します。

目次

公務員になった理由

私は高専在学時には土木工学を専攻していました。

土木工学を専攻している場合は、建設会社や建設コンサルタントに就職するのが一般的なようです。

しかしながら、私の就職時期はいわゆる就職氷河期であり、求人を募集している企業は非常に少なく、親や学校の先生方の薦めもあり、公務員になることを目指しました。

そして、公務員試験を受検し、合格して技術系公務員(技官)として働くこととなりました。

公務員を辞めた理由

公務員になるきっかけは、親や学校の先生方の薦めという他人に依存したものであったものの、実際に働いてみると、地域社会に貢献できるもので、非常にやりがいのあるものでした。

仕事に厳しい上司に毎日のように叱られながらも、3年も経つと一通りの仕事を覚えて、ある程度全体像が見えるようになっていました。

見えるようになったが故に、私が公務員を辞めようと考えた理由は下記のとおりです。

  • 自分がやりたいことは何か?やらなかったら後悔しないか
  • 公務員という職は一生安定・安泰とはいえない
  • 若手の活躍の機会が少なく、ゼネラリスト思考の人財配置

自分がやりたいことは何か?やらなかったら後悔しないか。

私は工業高等専門学校(高専)卒業後に就職しているため、大学卒の方よりも2年間社会に出る時期が早く、正直なところ、実際に働くまで自分が何をしたいのかをいうことを考えることはありませんでした。

そういった中、仕事の内容を少し覚えて、仕事を客観視できるようになったことで、この仕事をずっと続けてよいものだろうかと考えるようになりました。

そして、自分がこれから40年以上何をしていきたいのかを本気で考えるようになりました。

公務員という職は一生安定・安泰とはいえない

親や友人など周りからしてみれば、公務員は身分が保障されているだとか、安定しているとかよく言われますが、実際に私が公務員として働いていた当時はそのようには考えられませんでした。

そして、大規模な組織の改廃や急激なIT化による変化、人員削減の関係で採用を抑制し、組織構造が逆ピラミッド化しているという状況に、これから40年以上働いていけるのかということに私は大きな不安を感じていました。

若手の活躍の機会が少なく、ゼネラリスト思考の人財配置

公務員には典型的な年功序列の人事制度が適用されているため、若手が活躍できる機会が少ないです。

加えて、公務員の人員削減により、新卒採用を抑制することとなり、組織構造が逆ピラミッドとなり、若手よりもベテランの方が遙かに多い状況となり、更に活躍の機会が少なくなっていました。

また、公務員の場合は、ゼネラリストを育成するための人財配置がされ、数年ごとに行われる人事異動の度に、別の仕事が割り当てられ、専門性を高めることが困難な状況であり、それに不安を覚えました。

公務員からIT業界へ転職を決めた理由

私自身、プログラミングやシステム開発の経験はないに等しいものでした。

強いていえば、工業高等専門学校(高専)に通っていたときにプログラミング演習を週1回を半年経験した程度です。

そんな私が公務員からIT業界へ転職を決めた理由は下記のとおりです。

  • IT業界の成長性とその仕事の評価
  • 小学校の卒業文集に書かれた自分の夢

IT業界の成長性とその仕事の評価

私が転職を決めた2000年代ではIT業界は急成長し、若手のIT起業家が多く活躍しており、IT企業間での買収合戦が連日ニュースとなっていました。

公務員として、組織で働いている私からしてみると、そういったIT企業の活躍が華やかに見えました。

IT業界は若手でも活躍できる環境であるということ、その人の努力や持っているスキルにより、報酬や待遇に大きく反映されやすいということから、IT業界に強い関心を持ちました。

加えて、自分自身も将来起業やフリーランスとして活躍したいと考えがありました。

頑張りが報酬や待遇に大きく反映されるということは、実際にIT業界で働いている私から見ても、全く誤りではありません。

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小学校の卒業文集に書かれた自分の夢

私は何をしたい、していきたいのだろうと考えていたときに、何かのきっかけで、小学校の卒業文集を読みました。

そこで、将来の夢のところに

「プログラマーになりたいという」

と書かれていました。

小学校の私が何を考えて、そう書いたのか分かりません。

将来の夢がサッカー選手だとか野球選手だとかが書かれていた場合は、これから叶えるのは無理だったでしょう。

ただ、プログラマーであれば、今からでもがんばればなることができると考え、子供の頃の夢を叶えるつもりで、IT業界への転職を決意しました。

IT業界への転職に向けて準備したこと

2020年現在と比較し、私が公務員から民間企業に転職準備していたタイミングでは、公務員から民間企業に転職に関する情報が非常に少なく、本当に手探りで準備を行いました。

民間企業に転職するときにはスキルを証明できるような資格を持っていた方が良いだろうという考えで、私が転職準備として資格の取得や学習したものは下記のとおりです。

  • 日商簿記2級
  • 応用情報技術者試験(その当時はソフトウェア開発技術者試験)
  • 経営学関連の学習

IT業界で今後働くための知識を得るために、応用情報技術者試験(その当時はソフトウェア開発技術者試験)を利用しました。

当時は結局のところ、応用情報技術者試験の資格の取得には至りませんでした。

しかし、その資格試験取得に向けた一連の学習でIT業界に転職するための知識を得ることはでき、民間企業へ転職後のシステム開発の現場で、この知識は大きく役立ちました。

確実に、IT系の資格取得を目指す場合は応用情報技術者試験の前に、基本情報処理技術者試験をオススメします。

また、この頃から会社の経営に興味がありましたので経営学関連に関する本を読みあさり、民間企業の会計の知識を得るために、日商簿記2級を取得しました。

経営学関連の知識は後々の自身のキャリアに大きく役に立ち、日商簿記2級の資格は、採用面談時に高く評価されることとなりました。

日商簿記2級が高く評価される理由としては、コスト意識の考え方を身につけるために必要であり、システム開発の現場では、システム開発に関係する知識以外に業務知識が求められていたという背景があります。

IT業界へ転職後、4社を経験

【1社目】たった5ヶ月で解雇

勤務先を円満退職して多くの人に見送られながら、民間企業にようやく転職しました。

私の場合は上京して住む場所も変わり、心機一転でした。

しかしながら、私の場合は公務員を辞めて民間企業に転職し、すぐに大活躍というようなサクセスストーリーにはなりませんでした。

なぜなら、転職先の会社をたった5ヶ月で解雇されたからです

このときに解雇された理由は企業の経営悪化が大きな理由です。

私が公務員を退職したタイミングは、サブプライムローンがはじけて、日本経済に深刻な影響を与えだしたタイミングと被ってしまい、その影響を自分も受けてしまいました。

なぜ、こういうことが起きたのかと言えば、公務員の退職(辞職)の意向を伝えるタイミングと退職するタイミングに大きなズレがあることが一つの要因です。

一般的に公務員が退職する場合は、退職するかなり前にその意向を組織に伝える必要があり、私の場合、半年以上前に伝えました。

その当時は、日本の景気は改善傾向でしたが、退職が決まり、転職するまでの半年間の間に世の中が大きく変わっていました。

加えて、私の場合、大企業よりも小さい会社の方がより多くの挑戦ができるだろうという考えから、設立間もない会社、つまり、一般的には経営体力が小さい会社に転職しましたので、このような状況に陥るのは当然でした。

解雇された理由は外的要因が大きいとはいえ、自分自身が何のスキルも所持しておらず、民間企業で働いているという自覚を持てていなかったということも問題であり、自分の甘さを痛感しました。

そして、転職活動を再開です。

当然ながら、当時は景気が非常に悪く、未経験のエンジニアの採用はほとんどなかったため、転職活動は難航しました。

このときに心の支えになったのは、公務員の退職前にもらった上司や同僚からの多くの激励の言葉です。

公務員を辞めてまで民間企業に転職したというのに、解雇されたぐらいで、諦めてはいけないという思いに突き動かされ、転職活動を行いました。

このときの経験は、今後の私の人生にとって、大きな影響を与えました。

【2社目】プログラミング、システム開発を学ぶ

なんとか未経験のエンジニアを採用していた企業に転職することができました。

転職先はシステムの受託開発をメインで行っている会社でした。

受託開発とは、他の会社からシステム開発の依頼を受けてそのシステムをつくるという仕事です。

社員数が10数名という小規模な会社でしたので、一つの案件に対して、一人ひとりの業務範囲が広くそして、深くする必要がありました。

そのため、毎日が勉強で、忙しいながらも自分の成長を実感できた2年でした。

未経験ではありながらも、この会社でプログラミングやシステム開発のいろはを、そして、システム開発の厳しさ、難しさと学びました。

受託開発として複数の案件を進めていき、自分の成長を感じつつも、次第に自分でもWebサービスを企画してつくってみたいという思いに駆られ、その機会を求め、転職活動を始めました。

2年に満たない期間ながら、複数の案件を行った実績と、その業務範囲が評価され、私の市場価値は大きく上がり、転職先はすぐに決まり、収入も大きく上がりました。

【3社目】いろいろなことにチャレンジし失敗

この3社目では本当に多くのことを経験し学びました。

この会社は自社でWebサービスを開発している会社で、社長の年齢も自分よりも若く、会社としての意志決定のスピードが非常に早く、これがIT企業というものかと改めて驚かされました。

私がその会社に入社したタイミングは、当時急成長しているソーシャルゲームに参入した直後だったということもあり、その会社が運営していたソーシャルゲームの運営に携わりました。

初めてのソーシャルゲーム企画

この会社が運営していた既存のソーシャルゲームに加えて、新規のソーシャルゲームを開発することとなりました。そこで初めて、自分がゲームの企画から携わることとなりました。

自分がやりたいと考えていた念願の企画の仕事です。

企画の仕事は、これまでのシステム開発の仕事とは異なり、毎日悩み続けました。

ソーシャルゲームの開発では、デザイナーやイラストレーターといったエンジニア以外の職種とも関わりました。

いろいろなトラブルを乗り越え、約1年をかけてゲームの企画から開発を行い、なんとか、サービスインまでたどり着きました。

この1年は、これまでの自分の人生で一番がんばったと、今考えてもそう思います。

ただ、サービスインして間もなく、自分が企画したソーシャルゲームの打ち切りが決まりました。

すぐに打ち切りになったことで、悔しいとか悲しいとかそういった気持ちになったかといえば、そういった気持ちにはなりませでした。

やりきった感が強く、その時にできた最大の努力をした結果でしたので、素直に受け止めました。

採用と研修などの会社運営に関する業務を経験

自分の企画したソーシャルゲームが打ち切りとなり、しばらく経ち、組織拡大のため、私は採用と研修の仕事をすることとなりました。

採用や研修の仕事は、組織をどういう形にしたい、どういう方向に進めたいかなどを経営陣と一緒に考え、それにあった人財の採用や研修カリキュラムを作る必要があります。

そういった仕事を進めていく上で、これまで採用される側だった私が採用する側となり、研修も同様で、教えられる側だった私が教える側となり、大きく考え方が変わりました。

このときから、社会人の大学に編入学し、経営に関することを学び始めました。

採用や研修を通して、組織が急拡大していく過程を間近で見ることができたのは、私にとって貴重な経験となりました。

【4社目】公務員を辞めたときの初心にかえる。Restart.

勤めていた企業が別の会社に買収され、急に働く環境が変わりました。

これまで数十名の会社で働くことがほとんどでしたが、いきなり、500名ほどの社員数の企業で働くことになり、環境に適応するのに時間がかかりました。

この会社で私は、企業合併後の業務効率化の仕事を進めることとなりました。

買収した側の企業は急成長をしている企業でしたので、会社の仕組み作りなどいろいろと学ぶことができました。

しかしながら、これまで、小さな会社でフットワークを軽く、いろいろな挑戦してきた私にとって、社員数の多い会社で働くことは制約が大きく、あまりなじめないところがありました。

会社の経営状況はよく、まじめに働けば収入は増えていくとはいえ、このままでよいのだろうかと悩みました。

会社が買収されてから1年ほど経過後、私の仕事も落ち着きました。

その当時、私は30歳間近でしたので、公務員から民間企業に転職した目的をもう一度考えました。

公務員から民間企業に転職する当時に考えていたことは、自分で起業もしくはフリーランスになるということです。

たまたま、当時一緒に働いていたフリーランスの方と話をし、私は「どうやったらフリーランスになれるのか」という質問をしました。

そのフリーランスの方から言われた、「能力が高いからフリーランスになるのではなく、フリーランスになるから、能力が高くなる」という言葉に後押しされ、私は30歳になり、すぐに、フリーランスのエンジニアとなりました。

そして、フリーランスのエンジニアに

フリーランスのエンジニアとして活動を開始した直後、これまでいろいろ経験したことが高く評価され、すぐに仕事が決まりました。

それ以降は、仕事には困っていません。

公務員から民間企業に転職し、直後に解雇されたときの自分と比較すれば、能力が格段に上がり、もし何かあっても生き残る術があります。

そして、サラリーマン時代と比較すれば年収も倍(1000万)近くなり、月の労働時間も半分ぐらいです。

私の場合は、収入を大幅増よりも、自分の時間を確保することを優先しました。

毎月100時間ほどしか働いておらず、それ以外の時間を自分のために使っています。

例えば、空いた時間を使って、下記のようなことに挑戦しました。

  • 社会人大学卒業と社会人大学院を修了
  • 知人の会社の経営に参画

今も、新しいことに挑戦し続けています。

公務員を辞めて後悔したこと

公務員を辞めて、もう、10数年となりますが、私が公務員を辞めて後悔したことは、正直なところ、「全くない」です。

本当にないのです。

なぜなら、それは親や上司などから言われて決めたわけではなく、公務員を辞めて民間企業で働くということは自分で決めた選択であり、そして、その覚悟もしていたからです。

ただ、もし、私が公務員から転職した1社目の会社で解雇された時点で心が折れていたとしたら、それは公務員を辞めたことを後悔したでしょう。

こんなことになるぐらいであれば、辞めなければよかったという考えに押しつぶされていたことでしょう。

後悔しないようにするには、絶えず自分の選択を信じて進むしかないと私は考えています。

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公務員を辞めるかどうか迷っている人に伝えたいこと

私が転職してからの経歴は決してサクセスストーリーとは言えないものです。

なぜなら、チャレンジはしたが、何か大きな成功を遂げたことはなく、失敗の連続ばかりですから。

しかしながら、これらの経験は私にとって大切な財産ですし、私がフリーランスとして活動できているのは、その失敗の経験のおかげです。

挑戦しても、必ずしもうまくいくわけでもありませんが、いろいろな挑戦をできる環境が民間企業にはあります。

今いる環境に不満や不安を抱え、それをずっと抱えて生きるよりも、何かに挑戦する方がよりよい人生になるのではないでしょうか。

自分の中に何かに挑戦したいという思いと、覚悟があれば、民間企業に転職してすることも、一つの選択肢として考えてみてはいかがでしょうか。

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